羽毛布団打ち直し・リフォーム・羽毛ふとん

打ち直し前の診断項目1.生地や羽毛の種類を診断

打ち直しの前にまずは、羽毛を入れている生地の種類や縫製方法、サイズなどをチェックします。次に、どこで採取された羽毛を使用しているのか、どのくらいの量の羽毛が入っているのかなども確認し、布団の全体像を把握します。

サイズや羽毛の種類などは布団のラベルに記載されていることが多いですが、記載されていない項目に関しては直接確認を行います。キルティングが行われている場合は、マチの高さや数が重要となるため細かく調べるのがポイントです。

打ち直し前の診断項目2.羽毛の状態を診断

使用している羽毛がどの程度傷んでいるのか、品質はどの程度のものなのか、詳しく確認します。羽毛の状態を見ることは、布団の診断における最も重要な工程です。使い方や使用した年月、お手入れの頻度・方法など様々な要素によって羽毛の質は変わり、傷みが進むレベルも異なります。1つとして同じ布団はなく、個別にきちんと羽毛をチェックする必要があります。

まずは、布団の中から少しだけ羽毛を抜き取り、専用のケースの中に入れます。ケースの中で動く羽毛の様子を見て、傷み具合を確認するのが通常です。正常な羽毛は羽枝（うし）がしっかりと開き、空気を含んで保温性を維持できるようになっています。しかし、布団を使い込むごとに摩擦によって羽毛が切れたり、絡まったりして劣化が進んでいきます。羽毛の劣化がどの程度進んでいるのか、布団の状態を細かく把握することが大切です。

例えば、羽毛の状態が著しく劣化している場合、羽毛がくもっていたり、スモールフェザーとダウンが絡まり合っていたりすると、これらを元の状態に戻すことが難しいです。その際には、新しい羽毛を補充するための足し羽毛が必要になります。また、ダウンから切れた毛枝が見られる場合は、これを取り除く作業も同時に行います。このように羽毛の状態を正確に見ることで、どのような方法で打ち直しを行うのか検討し、診断を行うのが基本の工程です。

なぜ羽毛布団の打ち直し前に診断を行うの？

羽毛布団の打ち直しが可能か否かを判断するために診断を行います。水鳥から採取された羽毛は天然の素材のため、質や使用状況によって劣化の度合いが変わってくるのです。一般的には、短時間での天日干しなど日頃のメンテナンスや、5〜10年に1回の定期的な打ち直しをしていれば、30年は布団の質が持つといわれています。しかし、メンテナンスや打ち直しを怠っていると、羽毛の質を保つことはできません。

羽毛の劣化が激しい場合、大量の充填用羽毛（足し羽毛）が必要となるため、新品の羽毛布団を購入する費用と大差がなくなることがあります。また、あまりにも羽毛が傷んでいる場合は、打ち直しをしても快適な状態に再生できない可能性も考えられます。実際に作業を行う前に羽毛の状態を診断しておくことで、本当に打ち直しをする価値があるのか、もしくは新品の購入が良いのかの適切な判断ができるでしょう。羽毛布団の診断をお考えなら、ぜひ一度すやすやへご相談ください。